キーワードリサーチの手順:検索意図から記事テーマを決める
種キーワードから検索意図を分類し、書くべき記事テーマに変換するまでの手順を、無料ツールで再現できる形で解説します。
「オンライン英会話」というキーワードで記事を書いたのに、狙っていた問い合わせにつながらない——検索意図を確認せずにキーワードだけを見てテーマを決めると、こうしたズレがよく起こります。検索している人が知りたいのは料金比較なのか、始め方なのか、それとも特定のサービス名なのかによって、書くべき記事はまったく別物になります。キーワードリサーチは単語を集める作業ではなく、その単語の裏にある意図を読み取り、記事テーマに変換する作業だと捉え直す必要があります。
キーワードリサーチは「種キーワードを書き出す→無料ツールで候補を拡張する→検索結果を見て意図を分類する→意図単位でグルーピングする→記事テーマに変換する」という5段階で進めると再現性が高くなります。検索ボリュームの数値はあくまで目安であり、意図を無視して数値の大きいキーワードから記事化すると、アクセスが増えても成果につながらない記事が量産されるため、分類の工程を省略しないことが重要です。
前提 — 何を使い、何を自分の目で確認するか
この手順はGoogleキーワードプランナーとGoogle トレンドという2つの無料ツール、それに検索結果ページの目視確認だけで再現できます。キーワードプランナーはGoogle広告のアカウント内にあるツールで、候補キーワードの案と、検索ボリュームをおおまかな範囲で確認できます※3。Google トレンドは相対的な検索関心の推移を無料で確認できるツールで、アカウント登録なしで使えます※4。どちらのツールも表示項目や利用条件が変更されることがあるため、実際に操作しながら現在の画面で確認してください。
もう一つの前提は、検索ボリュームの数値をそのまま優先順位の基準にしないことです。キーワードプランナーの検索ボリュームは範囲表示になる場合があり、正確な実数ではなく目安として扱う必要があります。数値だけで記事テーマを決めるのではなく、次の手順で解説する検索意図の分類とあわせて判断します。
手順 — 種キーワードから記事テーマへの5ステップ
①自社のテーマに沿った種キーワードを3〜5個書き出す
まず、自社の商品・サービスに関連する基本的な単語を書き出します。「オンライン英会話」であれば「オンライン英会話」「英会話 独学」「英語 スピーキング 練習」のように、幅を持たせた3〜5個から始めます。最初から絞り込みすぎると、次のステップで候補が広がりません。
②キーワードプランナーとサジェストで候補を拡張する
種キーワードをキーワードプランナーに入力し、関連キーワードの案を一覧で確認します。あわせて検索窓に種キーワードを打ち込んだときのサジェスト候補も控えておくと、実際のユーザーが使う言い回しに近い候補が集まります。
③検索結果を実際に見て検索意図を4つに分類する
候補キーワードを1つずつ検索し、上位に表示されるページの種類を確認します。比較記事が並ぶなら比較検討目的、公式サイトや予約ページが並ぶなら特定サイトへの遷移目的というように、①情報収集、②比較検討、③行動直前(申込・購入)、④特定サイト訪問、のいずれに近いかを自分の目で判断します。ここは自動化できない工程です。
④検索意図ごとにキーワードをグルーピングする
分類が終わったら、同じ意図のキーワードをまとめます。表現は違っても意図が同じキーワード群は、無理に別記事に分けず1本の記事でまとめて扱えることが多いです。
⑤グループ単位で記事テーマに変換する
意図のグループごとに「その意図を持つ人に何を提供すれば満足してもらえるか」を1文で言語化し、それを記事テーマとします。キーワードそのものをタイトルにするのではなく、意図に応える見出しに変換します。
具体例 — 「オンライン英会話」で試す
種キーワード:オンライン英会話
拡張候補(例):
オンライン英会話 おすすめ
オンライン英会話 比較
オンライン英会話 無料体験
オンライン英会話 続かない
オンライン英会話 ビジネス
意図分類(検索結果を見て判断):
・比較検討 →「おすすめ」「比較」
・行動直前 →「無料体験」
・情報収集 →「続かない」(悩み解決)
・比較検討(用途別)→「ビジネス」
記事テーマ例:
・比較検討グループ→「オンライン英会話サービスの選び方と比較軸」
・情報収集グループ→「オンライン英会話が続かない理由と対策」
このように、同じ「オンライン英会話」という種キーワードからでも、意図によって書くべき記事はまったく別物になることがわかります。
確認 — テーマリストができたら
テーマリストが完成したら、次の点を確認します。ひとつのテーマに対して検索意図の説明を1文で書けるか、そのテーマで検索する人が記事を読み終えたときに満足して離脱できるイメージが持てるか、同じ意図のテーマが重複していないか、の3点です。ここまで確認できれば、次は検索意図に応える記事構成をつくる工程に進めます。
つまずきやすい点 — 意図の分類ミスとキーワードの共食い
もっとも起こりやすい失敗は、検索結果を確認せずに単語の見た目だけで意図を決めてしまうことです。同じ単語でも時期や地域によって上位表示されるページの傾向が変わることがあるため、分類は必ずそのときの検索結果を見て行います。一方で、似たキーワードを意図の確認なしにすべて別記事にしてしまうと、同じ意図を持つ記事が複数サイト内に存在する状態、いわゆるキーワードの共食いが起こり、どちらの記事も上位表示されにくくなる原因になります※2。ただし、意図が明確に異なる場合は記事を分けたほうが、それぞれの読者に的確に応えられるため、分けるかまとめるかの判断は意図の一致度で決めてください。
次の一歩
記事テーマのリストができたら、そのテーマで実際に上位表示されているページがどんな構成になっているかを確認する番です。競合サイトのSEO分析で勝てる領域を見つける記事で、コンテンツギャップの探し方を解説しています。また、キーワードリサーチは単体の施策ではなく、デジタルマーケティング全体の設計の中でチャネルの一つとして位置づけると、優先順位をつけやすくなります。
参考文献
- Google Search Central. "SEO Starter Guide: The Basics." Google for Developers.
- Google Search Central. "Creating Helpful, Reliable, People-First Content." Google for Developers.
- Google Ads ヘルプ. "Use Keyword Planner."(2026年時点。表示項目や利用条件は変更される場合があるため最新情報は公式サイトを参照のこと。)
- Google Trends ヘルプ. "Get started with Google Trends."
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